追憶、雨

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  それ以来玲雨は 髪型を母と同じように ショ―トヘアから 耳の後ろだけ 長めに残すように切り 写真ばかり見つめて 母を忘れないことに ただ精一杯だった。   楽しい思い出に 母が埋もれるのが怖かった。   だから玲雨は 笑顔を捨てた。 『楽しい』を捨てた。   母の姿を忘れない。   それだけの為に。
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