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~回想終了~
「アンタ、ルシファー知ってる?」
「あ?」
「俺アイツと知り合いなんだよねえ」
ぐちゃぐちゃの悪魔の顔が青ざめていくのがわかる。
「バッ、バカな!!あの御方とお前のような……
「紅鬼の雛鳥[ヒナタ]って知ってるか聞いてみろよ」
「……ッ!!!!」
「わかったら、今回は引けよ。だいたい俺の後ろに誰がいるかわかったろ?」
悪魔は去った。魔神皇ルシファーと同格の力を持つとされる紅鬼の存在をほのめかされては、もうどうしようもないのだ。
これはもう頼みではなく、命令となってしまうのだから。
「あの……」
「あぁお礼とかは無しにしようぜ?こんなの俺の自己満足みたいなもなんだしさ……」
「でも私が助かったのは事実なんだし、だから、ね?」
「でもあんまり気負わなくていいよ。慣れてないんだ、そういうの」
右手を仮面の部分にあて、もう一度引き戻すと、仮面が消えていた。
「じゃあ、もう帰るわ。もう時間遅いし、お前も帰って寝なよ」
「ええ、そうさせてもらうわ。お礼はまた明日ということで。じゃあ
〈マタアシタアイマショウ〉
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