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~回想~
常樹の母親が死んだのは常樹が10歳のときだったらしい。母親を亡くした常樹は、悲しみにうちひしがれ、やがて母親の影を追うようになる。そして常樹が中学二年生のとき、悪魔が現れて、望みを叶えてくれた。
母親は蘇った。
しかしそれは人間ではなかった。
母親は同じことを繰り返すロボットのようになってしまっていた。
蘇った、しかし、魂と記憶までは帰ってこなかったのである。
そして
「私は母を殺した」
常樹は母親を殺した。これ以上、母の姿をしたおもちゃを見ていられなくなったのだ。
「正直きたわね。母親のことを憎んでもいないのに殺さなくてはならないからね……」
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