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グラウンドにて。
目の前の悪魔に対峙する俺には、別に恐怖など無かった。こんな奴、正直俺の相手ではないからだ。
「………」
うっすら笑みを浮かべて、右手を頬に当てる。そして右手を素早く引くと、頬に牙のついた真っ赤な鬼の仮面の、同じ頬部分が装着されていた。
「悪いな。帰ってもらうよ」
「帰ってやるさ、その女の魂を持ってな!!」
翼の生えた紫の体をした悪魔が戦闘態勢に入る。
その刹那、
ばきばきと俺の拳が悪魔の横っ腹に刺さる。
「がっ……!!」
大量に吐血したうえにグラウンドの彼方へ吹き飛んでいく。
「……」
俺は吹き飛んだ悪魔へ、人間味が欠けらもないような速さで接近していく。
そして悪魔の顔面に渾身の一撃を浴びせた。
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