変ワリユク日常

5/17
前へ
/384ページ
次へ
「あっ!悪い!ココ、お前の席だよな。今すぐどけるから……」 「いやいい。使いたいなら、そうすればいい」 「え?マジ?悪いね、北条君」 〈コイツ、俺ノ名ヲ……〉 「………………あぁ」 「ちょっと」 会話をしたくない。で、即刻去ろうとした俺だったが、今度は学力トップ兼ひねくれ度トップが話し掛けてきた。 「アナタにききたいことがあるわ」 「なんですか?」 「なんで敬語よ」 「いや、なんとなく……」 「ふーん…………」 鋭い目付きで睨まれた。それだよ、その恐ろしさで俺は敬語を使ってしまったんだ。 この状況、まさに蛇に睨まれた蛙。そう、アナコンダに睨まれたミドリガエルとでもいおうか。 「私がアナコンダならミドリガエルなんて小物、食う気にもならないわね。睨み殺して、放置」 「人の心をよんでんじゃねぇ!今俺喋ってねぇだろ!」 「昔読心術を習っていてね」 「読心術ってそんな細かいことまでわかるのかよ!」 「冗談よ」 恐るべき、常樹。常にまわりを見下しているだけはある。
/384ページ

最初のコメントを投稿しよう!

147人が本棚に入れています
本棚に追加