変ワリユク日常

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たとえ俺が、交友関係に一線を引いて、さらにATフィールドをはっている人間だとしても、多少の心遣いというか、無礼さはわきまえているつもりなのだから。 「付き合えないし付き合わない」 「は?」 「俺はそういうのは無理だ」 「なんで?俺が言うのもおかしいけど、あきらめんなよ」 「理由はいえないけど、でもダメなんだ。俺は人を好きになっちゃいけない。友達っていう関係でも危ないんだ。恋人なんかもっと危ない」 そう、俺は人ではないのだ。外見はひとだけれど、でも俺は人ではない。だから人と関わることをやめたのに。俺という存在はただ人を傷つけるだけだから。助けることは出来ても、守ることはできない。守るということは、傍にいることだから。 「俺は常樹と見合うだけの要素が皆無だ。理由はそれでいいだろ」 コイツにはなにも話さない。話したくない。 「ふーん。よくわかんねぇけど、お前、格好悪いな」 っ!お前に! 〈オ前ナンカニ〉 「一体何がわかるっていうんだ!!」
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