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しかしあの女、一体なにをしていたのだろう。部活には入っていないらしいし、教室を出たのだって俺だけで常樹はまだ残っている。それに常樹からした、あの
〈匂ヒ〉
別にここで俺の特殊な性癖を公にしようと言うのではない。
弱い腐卵臭と工業廃棄物の匂いを混ぜ合わせたような、あの匂いがした気がする。
そう、悪魔が放つあの匂いが。
「まさかあの女、厄介なことに関わってないだろうな……」
ぼやき、扉越しに教室を見ると、常樹と視線が合致してしまって少し驚いた。
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