プロローグ『天宮家の朝』

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~???~ 《PiPiPiPi…PiPiPiPi…PiPiPiPi》 鳴り響く無機質なデジタル時計のアラーム…。 朝になったというのに俺はまだ布団の中に潜ったままだ。 …だって眠いのだから仕方ない。 それに学校だって1日休んだって死にはしない訳だし…。 そう結論付けた俺は時計のアラームを止めて二度寝に移る体勢を取った。 《ガチャリ》 その時、突然に俺の部屋のドアが開く音が聞こえた。 《…ゆさゆさ…。》 ???「…朝じゃぞ、起きよ“坊”。」 不意に俺の耳にやたらと古めかしい話し方をする少女の声が聞こえてきた。 たぶん“アイツ”が俺を起こしに来たのだろうが俺は毛布を無理矢理つかみ無駄な抵抗を試みる。 ???「ムムッ!坊め…つまらぬ真似をしよって…しようのないヤツじゃ…☆」 …なんだろう、アイツの台詞の最後の☆の部分がいやに気になる…。 …その次の瞬間…。 ???「そぉ~ら♪起きよ坊ぅぅぅ♪」 《ドスンッ》 三影「………ゴフッ!!!」 俺こと天宮三影(あまみや みかげ)の腹に目掛けて体重(推定)30kg後半の肉の塊が直撃したのだった……。
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