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扉をくぐると青い空が一面に広がる。
とりあえずぐるぐると周りを見渡すがあの兎ー、ではなくハクトの姿が見当たらない。
「あっれー?あの兎いないね~?」
「う、うん…。」
なんて油断をしていると千留亜の胸にいきなり飛びこんできた。
「きゃっ…?!」
「どうした?!…って…。
兎じゃん。」
「…兎…、やっぱ夢じゃなかったんだ…。」
密かに夢であって欲しいと願う真宵だった。
『わ~、僕嬉しいです!
本当に来てくれたんですねっ。』
「うん…。えっと…は…くと君?」
『名前まで覚えててくれて感激です~。』
ようやく千留亜の体から離れたハクトは耳をぴょこぴょこ揺らしながら喜んでいる。
「わー、本当に動いてる。」
「…ファンタジーすぎる。」
「やっぱ兎…?」
『僕は兎じゃありません!れっきとした扉の案内兎です!』
(((でも案内“兎”なんだ…)))
見事にシンクロした3人。
「はっ…?!えーと…
助けて欲しい事って何なの?」
『そう!貴方達アリスにしか出来ない事なのです!』
「…アリス?」
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