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「えっと…、」
そして残されたハクトと千留亜。
二人は鍵をハクトに無理矢理返すと逃げる様に去っていった。ちなみに千留亜は出遅れたのだ。
「あの…、元気だしてっ…ね?」
『千留亜さん!!
貴方だけでも協力してくれますよねっ?!』
「えっ?!いや…私は…」
『協力してくれますよねっ?!』
「え…いやっ…。」
(断るのよ!千留亜っ!此処で断らなきゃ絶対巻き込まれる!)
教材を運ぶのとわけが違う。
普通の日常からかけ離れた世界にこんにちはしてしまうのだ。
『お願いしますっ…!貴方にしか頼めないんですっ!』
うるうると瞳を潤ませながら上目遣いでお願いポーズをしてくる。
キラキラと効果音が聞こえそうだ。
「うっ…!」
(駄目!千留亜っ!NOと言える日本人になるのよっー…!!)
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