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それは小さい頃、秋田にある祖母の実家に帰省した時の事である。年に一度のお盆にしか訪れる事のない祖母の家に着いた僕は、早速大はしゃぎで兄と外に遊びに言った。
新鮮な空気が辺りに流れている。都会では味わえない爽やかな風を浴びながら、辺りを駆け回った。その時、心地よい風が止み、入れ替わるように気持ち悪いぐらい生暖い風が吹いてきた。
僕は、「ただでさえ暑いのに何でこんな暑い風が吹いてくるだ!」
さっきの爽快感が奪われた事で少し不機嫌そうに言った。しかし、そんな僕の言葉が聞こえないかの様に、兄はさっきから別な方向を見ていた。
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