第一話

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「何かが風でなびいているのかな?」 初めは、納得した様子の兄だった。しかし、そうではなかった・・・・・ 風がピタリと止んだのだ。 そして、その白い物体は予想に反して、相変わらずくねくねと動いている。 兄は「おい・・まだ動いているぞ・・あれは一体何だ?」 兄は、しばらく考えると、 「少し待ってろ。」 と、言って家に向かって駆け出した・・・ しばらくすると兄は双眼鏡を持って来た。兄は少々ワクワクした様子で「お前は少し待ってろよー」と言い、張り切って双眼鏡を覗いた。 その時、何か見えたかのように小さく、「・・・・あ!」と呟いた。 そして、急に兄の顔に変化が生じた。みるみる真っ青になっていき、冷や汗をだらだらと流して、ついには持っている双眼鏡を落とした。
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