第一話

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僕は、兄の変貌ぶりを恐れながら聞いてみた。 「何だっのた?」 兄はゆっくり答えた。 「わカらナいホうがい イ・・・」 すでに兄の声ではなかった。生気も無く、無表情の兄はそのままヒタヒタと家に戻っていった・・・・ 僕は、落ちている双眼鏡を取ろうとしたが、兄の言葉を聞いたせいか、見る勇気が無い・・・。しかし、兄はアレの正体を見ておかしくなってしまった・・・そして、僕は決心した。 よし、見るしかない。 僕は、落ちている双眼鏡を覗ぞこうとした。 その時、祖父がすごい焦った様子でこっちに走ってきた。 僕が「どうしたの?」と尋ねようとした瞬間、
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