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ユウヤは、汗を流しているタケルをただボケっと眺めていた。
キックボクシングにそれほど詳しい訳ではなかったが、タケルのレベルが高いことはわかった。
ユウヤもケンカの経験はあるが、タケルには絶対に勝てないだろう。
気付くと、ジムに到着してから二時間ほど経っていた。
トレーニングを終えてシャワーを浴びるというタケルが奥に引っ込むと、代わりのようにアキが顔を出した。
「二階に上がって。
これからご飯だから」
「えっ?あの…。」
「お腹すいてないの?」
「いや、いいんですか?俺なんか」
「タケルの友達でしょ、いいわよ」
建物の一番奥は、コンクリートの広い階段になっており、そこをユウヤはアキの後について登って行った。
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