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五月と雫は順番に先輩だの、知り合いなどから聞いた怖い話を続けた。
1つ1つと怖い話をするに連れ何故か場所に違和感を感じたが
楽しいキャンプの事で2人はまったく気にしなかった…
コレが間違いだった…お互いの話のネタが尽きた頃には
バスの中ではなく
汽車の中だった…
回りを見渡すと
乗客は青い顔した人達ばかり…
2人は顔を見合わす先程まではバスの中だったのにと困惑するしかなかった…
そこは…
少し美形な車掌姿の青年が「切符拝見~」と言い話かけてきた
2人の顔を見た赤吏(車掌)は不思議そうな顔をしたが
「当汽車の切符はお持ちでしょうか?」聞いて来たのでとっさに2人はポケットの中を見た。
すると見覚えのない真っ赤な切符サイズの紙が出てきた…
何故か…
そしてそれを見た 赤吏は「ご乗車有難う御座います」とさっと奥の通路へ消えた。
2人ははっとして 赤史を追いかけたが
赤吏は煙りのように消えた。
五月「私達、これからどうなるんだろう」
雫「ってかここ、何か変だよね…早く出たいね」
すると車両と車両を繋ぐ間にある非常ドアが少し開いてるのに気付いた雫…
外の景色は暗闇で何も見えない…
パニックってる雫は非常ドアを開けそこから出た。
何とか冷静さを保っていた五月は雫を止められなかった…
はっとして我にかえった五月は雫が開けた非常ドアの隙間を覗くがそこには闇しかなく…雫が飛び降りた音もしなく…
走っているようで 走っていない汽車はその後も静寂したままだった。
五月は泣いた…思いっきり泣いた。
雫を助けられなかった事を…
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