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バシュッとネット独特の音が響き渡る体育館。
それはバスケットボールがネットに吸い込まれた独特の音。
バスケット選手にとってはとても気持ちいい音だろう。
ボールはダム……ダム……と地面にバウンドする。
やがてボールはバウンドをしなくなり静かになる体育館……
そのボールを打ったのは今静かにゴールを見つめている少年、如月優理。
特別にカッコいいと言えるほどの容姿ではないがある程度整った顔立ち。
そしてどことなく人を惹きつける大人のような雰囲気を持った少年だった…
そんな少年を静かに見守る少年が1人…
名を赤峰清。
こちらは優理とは逆に少し子供っぽい雰囲気ながらも容姿は女子にモテそうな顔立ちをしている。
バスケ部の部員で優理のよき親友であり、相棒である人物だ。
「……これが…最後のシュートだ」
「……そっか……」
少し寂しそうに呟いたどこか重みのある言葉だった…
清はその言葉に心を痛めるようにその顔を歪めた。
優理は落ちていたボールを拾うと困ったように笑みを浮かべてドリブルを2、3回その場でつく。
「おら!そんな顔してんじゃねえ!」
優理はドリブルをやめてボールを清にパス。
清は少し驚きながらパスを受け取るとそのまま溜め息を吐きドリブルをする。
「……これは最後のパスのつもりか?」
「……かもな」
残念そうに呟く優理を見て清はまた溜め息を1つ。
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