似合わない

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「誰からどんな指輪を受け取りたいのですか?亜弥。」 「へ?うわぁっ!?」 オレの後ろには颯斗がいた。 颯斗は白い紙の束を持っている。 なんかの書類だな。 「可愛いですね亜弥は…………」 「かっ可愛いくねぇしばぁか!」 オレは一目散に走り去る。 恥ずかしさと嬉しさのあまりに………… 「……いいえ、とても可愛いです。」 颯斗は走り去るオレの背中をどこか悲しげに見つめる。 「さて、オレはオレの為に亜弥に捕まる方法でも思案しましょう。」 考えるまでもないとも言えるが問題はオレが颯斗を捕まえる勇気があるかないかだ。 オレはまだバレンタイン用のチョコ作りをしようとすらしていない。 そしてオレは………… 「はぁはぁはぁ……バカ颯斗のばぁか!!」 オレは軽く混乱状態だった。 もしかしたらオレでも颯斗に…… でもオレが作ったチョコなんて颯斗の口には合わないよな。 オレんち一般家庭なのに颯斗んちは親が何したらあんな家になんだよ!!って感じの豪邸って噂だしよぉ。 せめて材料だけでも高級にしなきゃな。
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