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銀八「これチョコなの?
チョコって呼んでいいの?
しっかしよりにもよって
アイツ等から貰うたァ…
そう言うお前もなに?
誰かにやったりするワケ?」
神楽「……。」
銀八の言葉に一瞬の沈黙を置くと、フイッと顔を逸らし先程入ってきた職員室の出入口にスタスタ向かい足を進め、戸に手を掛けたと同時にデリカシーの欠片もない担任に肩を竦める
神楽「…誰かにくれてやる位なら
自分で腹一杯食べるネ
その方がよっぽど有意義アル
んじゃまた明日ネ」
当たり前だと言わんばかりに言い放ち職員室を後にしたその様子に驚くでもなく、一人残された銀八の表情には小さな微笑が浮かぶ
銀八「…色気より食い気ってね。
ま、食い意地張ってる
アイツらしいけ…ど…?」
銀八は素っ気なく職員室から出ていく神楽の後ろ姿を見ては苦笑いにも似た微笑と共に小さな溜め息を溢すと、手に取った学級日誌の他に集計しておくよう頼んだ資料の中から、見覚えのあるプリントが紛れ込んでいることに気付く
銀八「…ったく、仕方無ェな」
どっこいせ…と顔に似合わず年寄りのような声を出しながら立ち上がると、そのプリントを手にガシガシとダルそうに職員室を出る。
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