あん?デート?公園行け公園。

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    沖田が睡眠不足に悩まされるのは昼夜を問わない。仕事など放り出し、今日はどこでサボってやろうか?…そんな事を考えながら町を彷徨くことが当たり前だった彼にとって、少なからずストレスになっている事は彼自信よく理解していた。   「 コイツ絶対    私のこと好きアルヨ    ウゼー…      」 やっとウトウトしたかと思えば 決まって響くこの言葉… コイツは俺を何処までバカにしたら気が済むってんだ 会う度喧嘩。 二人の側に居る者が思わず呆れてしまうほど…いや、それが二人らしさとさえ思えてしまうかもしれない 犬猿の仲とはこの事か…― 沖田「ホント、ムカつく女でさァ」 誰も気に止めなかった。 あの時、 沖田が無意識に唇を噛み締めた事 あの時…― 沖田「テメーの事なんざ   これっぽっちも   好きじゃねェんだよ   バーカ…」 そう背中越しに呟く彼の声が、気紛れな風に掻き消され隣を歩く土方にさえ聞こえない程に繊細で、小さなものだったこと…
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