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私はベッドに座ったカナの隣に腰を下ろした。それでもカナは私に気付かない。
私は薄々感じ始めていた考えを頭の奥に追いやり、カナの横顔を見つめた。
私の親友。大切な友達。私、カナを泣かせるような事した……?
カナは俯いて、もう一度ごめんねと呟いた。
私は、私の体は、私の脳は、その次に発せられた言葉に反応した。
――私のせいで。
その瞬間、全てが、今までの自分の全てが私に流れ込んできた。
父の顔、母の顔、おばあちゃんの家、得意料理。……そして、カナの涙の理由。
――私とカナは小学生の頃からずっと一緒だった。中学に上がってもその関係が切れることはなかった。あり得なかった。あり得ないハズだった……。
女子は仲の良い者達で集団をつくるものであり、それは大げさに言うと派閥みたいなものだった。
私とカナはどのグループにも属しておらず、いつも二人で行動していた。
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