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――つまり、今の私はユーレイとか魂とかそういった類いのモノなのだろう。私はすすり泣くカナの横顔を見つめて呟いた。
「私、死んじゃったんだね……」
その声はカナには届かない。だって、そうだよね。私ユーレイだもん。
私は一人で続けた。
「また、前みたいにカナと二人で馬鹿な事やったり、一緒に星見たり、一晩中ピンクのベッドの中で語ったりしたかったな……。私、昔から人と付き合うの苦手で友達少なくて、だからカナが話しかけてくれた時、すごく嬉しかった。良かったらお友達になりませんか、なんて緊張しながら話しかけて来たの、覚えてる? なんか、すごい昔の事みたいだね……」
カナのすすり泣きが止まった。私はもうカナから目を外して白い天井を見上げていた。
「私、いっつも逃げちゃうんだよね。友達とも、上手く付き合えるかいつだって不安で、結局自分のカラに閉じこもっちゃって。最後の最後まで逃げて、私って弱いよね」
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