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『ゾイテック製ゾイド・コア開発計画・プランD』
のちにこの計画は『イリーガル計画』、開発された試作コアブロックは『イリーガルコア』と呼ばれることとなる。この計画はブロックスゾイドにおけるコアブロック製造方法がまだ確立していなかった頃の、試作コアブロック開発計画の一つである。
『イリーガルコア』とは正式に確立した完全人工生産、量産重視のコアブロックとは違い、ひん死になったゾイドのコアをコアブロックに移植しているコアブロックのことである。そのため量産には向かず、元の体と同じ系統のゾイドにしかコアとして使うことができないのだが、コアブロック自体の出力が量産型コアブロックよりも遥かに高く、本来のブロックスゾイドよりも生命体特有の『自我』を色濃く持つこととなった。(ひん死のゾイドを『イリーガル計画』で使用した理由として、元気なゾイドのコアでは摘出・移植時に爆発の危険性があり、計画(製作内容から)が極秘裏で、正式に他大陸のゾイドを輸入にできずにいたため。そのためジャンク屋や各国の軍から破棄されたゾイドしか密輸入できなかった)。
この計画で作成された『イリーガルコア』は莫大なコストと時間がかかるものの、他の試作コア性能をすべて上回るコアのため一時は正式採用も検討されていた。だがある日、開発主任(老人)と過半数の『イリーガルコア』が突然の失踪する事件が発生する。『イリーガルコア』はすべて老人とユリヤの二人のみで製作されており、完全な製作方法は老人の頭の中にしかなかったため、製作方法は失われた。その後この計画は『初めからなかった計画』として扱われることとなる。
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