菜月の暴走

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退屈なHRが終わり、入学式に出席するため、ゾロゾロと体育館に向かった。 こういった行事ほどめんどくさいものはない。 しかもまだこの季節体育館は極寒だしな… 体育館に着き指定の位置に並ぶと、音楽とともに、新入生が担任に連れられて入場してきた。 「なぁ…あの可愛い子みつかるかな。」 淳也が俺の耳元でコソッと呟いた。 こりねー奴。 「今度菜月にばれても俺はもうフォローしねぇからな。」 淳也はその言葉に肩をすくめて黙ってしまった。 どれくらいの時間がたったのか。 後は新入生の挨拶を残すのみとなった。 「新入生代表、佐倉皐月」 「はい。」 へー今年の代表は女か… この高校では新入生代表の挨拶は毎年入学試験トップの特待生がすることになっている。 ずっと下を向き携帯ゲームをいじっていた俺だったが、学年トップの女がどんな奴か興味がわき壇上に目線をやった。
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