菜月の暴走

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「俺今日はもう帰るわ。」 入学式が終わり教室に戻ってきたが、なかなか先生が戻ってこない。 今日のメインイベントはもう終わったし、やることがなくなった俺は暇をもてあましていた。 何っていうわけではないが、暇になると考えなくてもいいことをあれやこれやと考えてしまう。 俺にとって暇ってゆうのは一番避けたいものだった。 まぁ、自分からボーッとするのは別だけどな。 「あーわかった。じゃあ俺も部活いこっかな。」 淳也もそんな俺の性格がわかってるのか、不必要に絡んでくることはなかった。 カバンを持って教室を出ていこうとすると淳也が俺の肩をガシッと掴んだ。 「佐倉皐月は今この学校で一番倍率高いぜ。御愁傷様。」 ニシシッといたずらっ子のような笑みを浮かべ淳也が俺の耳元で囁いた。 別に好きなわけじゃねぇよ。 元はお前が見つけたんだろ。 それが…菜月にバレそうになって、俺が気になってるっつーことになったんじゃんか!! っと思ったがなんだかめんどくさくなって言い返すことを止めた俺は、淳也の手をふりほどき、トボトボと廊下に向かった。
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