未来商事

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俺は課長に勧められるがままに応接セットのソファーに座り、課長に挨拶した。 「あの、山本雄一です。はじめまして。」 「未来商事営業課長の島村です。今日は突然の電話に驚きのことと思います。」 この日は今の俺の状況を聞かれた以外は、主に世間話だけで終わった。 明日詳しい話をするから明日の朝もう一度来るように言われた。 俺も特に用事もないので了承し、会社を出た。 もうすっかり暗くなっていた。 「どうだい?久しぶりに会った感想は」 島村が受付に座る女性に声をかけた。 「会えて嬉しかったです」 彼女の目に涙が流れた。 「君の本名は伏せておいた方がいいだろう。前のご主人の近藤を名乗ってはどうかね。」 「はい、そうします。」 彼女はそう返事しながら帰る準備を始めた。 島村も準備が終ると、山本が出たドアではなく、部屋の奥にあるドアを開けて、二人は一緒に ・・・     ・・・・消えた。
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