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結局あたしは一日開けただけでマスターに会いに行った。
そして今日も太ももを撫でなれながらお客がいないとミニスカートに手を入れてパンツの上からクリトリスを刺激するのだ。
「シズルさ、ここで働けよ。そしたらいつでも可愛がってやるのに…」
「えーどうしよっかな…っ」
「いや…?」
耳の軟骨を甘噛みしながら聞いてくる男にあたしはゾクゾクする。
感じたの?とパンツの隙間から直接クリトリスを弄りながらマスターが聞いてくる。
あたしは何度も頷いた。
結局店のトイレの個室でセックスをした。
首をやっぱり絞められる。
強く。強く。ギリギリと。ギリギリ。ギリギリ。
呼吸が苦しい。痛い。苦しい。だけど気持ちいい。快感の波が押し寄せてきて潮を噴いた。
それでもマスターは絞めるのを止めない。
「あ…がっ…は…」
意識が飛ぶ一歩手前でやっと手を離してくれる。
あたしは大きく息をしながら「殺してくれれば良かったのに」と言った。
性と死は等価値なんだなと初めて気付く。
気分は最高にハイだったが、マスターが厨房に戻ったあと、抗うつ剤のPZC糖衣錠をジッポーの底ですり潰してストローで鼻から吸った。
痛い。痛いし鼻の粘膜に粉が付着して痛いし、喉に貼りついて咳き込むがこれが即効性があっていい方法だから。
あたしは悪い鬱病患者だな。と自嘲気味にほくそ笑んだ。
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