気持ち

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「次は白石町…白石町」と電車のアナウンスがなる、それをきいて裕也はゆきに、「次で降りるから」と言い、それに対しゆきは、「うん」といいながら頷いた。 白石町は、裕也たちが住んでいる地区からは少し離れた駅で、そこには大きなな山があり、その山からみる景色はとても綺麗で、休みの日にはカップルや家族連れなどで賑わう有名な場所である。 そして、裕也がここに来ようと決めた理由がもうひとつあった。 それは、この山の山頂にある、大きな木の下で告白すると、そのカップルは永遠に幸せでいられる、という噂があったからだ。 こんな噂がある場所なんて全国どこにでもありそうだし、ありきたりな話だが、裕也はあえてここを選んだ――― ゆきとずっと一緒に笑っていたいから… 噂でもなんでもいい、もしかしたらほんとにそうなれるかもしれない、裕也はそんな想いでここを選んだ。
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