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――魔術士が魔術で仕事をする場合、業種別に許可が必要であり、それを一定期間毎に更新するのが更新試験である。
その業種に合った魔術の知識・技術を試験をしなければならない。
不安げに二人が言葉を交わしていると、少年が紅茶をトレイに載せて戻って来た。
「お待たせしましたぁ」
更にその後ろから、くわえ煙草をした赤髪の男が現れる。
明らかに相手を見下す様な鋭い目付きに、長身も相まって第一印象としては最悪という一言に尽きる。
到底、探偵とは思えない。
「待たせて悪いな。俺が所長のアレルヤ・ラヴクラフトだ」
名乗ると同時に二枚の名刺を差し出す。
所作もくそもない、なんともぶっきらぼうな自己紹介。
二人が名刺を受け取ると、そのまま奥のデスクへ向かい、黒のジャケットを脱ぎ、ワイシャツとジーンズというラフな格好になる。
「……」
客人の接待などする気の無いその挙動を見て二人が言葉を失う中、少年が紅茶を三人分並べて退室した。
それとほぼ同時に、アレルヤが二人の元へ戻ってくる。
「で、おたくらは?」
ドサッと二人の向かいのソファーに座る。
いちいち荒い行動をする男に更に不安を募らせる二人。
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