4人が本棚に入れています
本棚に追加
「おことばですがバサト様。あやつらが来たのは今日になってからで、その前までは普通の軍人がいました。」
「答えになってないな。我はなぜ攻撃しないのか、と聞いている。」
その言葉にガーテンは顔をしかめ、目を伏せた。
「……なんだか、嫌な予感がするんです。」
「嫌な予感?」
「私たちは敵の陣地を猛スピードで駆け抜けてきました。本陣はもうすぐです。……敵は今が一番危険なのに、このタイミングであんなやつらを…おかしいと思いませんか?」
バサトはもう一度敵に目を向けた。敵は虚ろな目で、ただ盾と武器を構えている。
「…確かに不気味だな。」
だが、いつまでもこうしている暇はない。そう、バサトは心の中で呟いた。
────バサト達にはやるべきことがあったからだ。
命を懸けてもなお、守らねばならぬものが
その後だった
彼が地獄を見たのは
最初のコメントを投稿しよう!