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僕はキール=ドラグニア
十六歳の高校の二年生だ
母さんは居なくて、父さんは生死不明
兄さんもいる
行方不明だけど仕送りはあるので多分元気だろう
遅刻はほぼ確定なので学校への道をゆっくり歩く
周りを見渡してみる
通勤のために車に乗る人
散歩する人など、様々だ
こんなのどかな風景を見ているとまた遅刻してみようかと思えてくる
学校に到着した
ここは校門とか、そういう物がないから遅刻したときはありがたい
時計を見ると、まだ授業が始まっていないみたいだ
「よっと」
一時限目は何だったろうか?
などと考えながら窓辺の高い木に登る
この木は遅刻したときに窓から入るのに便利な場所だ
木から教室に跳び入ると
目の前に仁王立ちしている人物が一人いた
「また遅刻か」
「まだ授業始まってないからセーフだ」
「何がセーフだ!!とっくにHRは終わってる」
早速怒られた
「大体何故いつもいつも窓から入ってくるんだ?普通に昇降口から入ってくれば良いだろうが!!」
「いや、こっちの方が早いだろ?」
「……………はぁ」
顔に手を当て面倒臭そうな顔をする
このいかにも優等生のような物言いのコイツは、グリフト=ウィンヴィー
言うことは優等生なんだけど、目つきは悪いわ、態度は悪いわでよく絡まれる
学校は私服登校だ
スーツを着崩したのような服装をしている
ちなみに彼とは幼なじみだ
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