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その他に優弥の特徴と言えるのは、彼自身が纏っている雰囲気くらいか。
優弥の纏っている雰囲気は、他人の心を穏やかにする効果があるようで、優弥の優しい性格と合わさって彼の周囲には、老若男女問わずに人が集まり、しかも皆笑顔なのだ。
だが、この寒くなる季節の冬に23才になった優弥の周りには、人は集まっても知人や恋人等はいない。
それには彼の特徴的な髪と瞳に、人間と言う生物の悲しい性が原因になっている。
人間と言う生物は例外もいるが、自分とは異なる特徴を持つ者を異質な者とみなし、差別や迫害をしてしまう哀れで愚かな生物なのだ。
小さな事なら学校での虐め、大きな事になると人種差別等がある。
人とは少しでも異質な者を認める事が出来ないのだ。
優弥に知人や恋人がいないのは、そう言った理由からきている。
当然だが優弥もそんな被害に幼い頃よりあっていた。
だが、優弥の両親は見捨てなかった。
精一杯の愛情を注ぎ、優弥の名前にある『優』の字のとうり、優しい子に育つよう導いた結果、今の優しい彼がいる。
しかし、そんな辛くも幸せな家庭にも終わりが訪れる。
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