第3章ー質問攻めー

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「おはよー!」 あれから約10分くらい。 やっと学校に到着した。 駅から歩いてくる間,ずっと視線が痛かった。 まぁ,予想してたことだけど。 なんたって潤と孝宏はアイドル並の人気っぷり。 いくら私と二人がクラスメートで友達だからって,四六時中一緒にいるわけじゃない。 今まで二人と帰ったり,登校したりしたことなんてないんだから,そりゃ注目も浴びますって。 二人は平然と歩いてますけどね。 このうっとうしいくらいの視線に気付かんのかお前らはあーそうかそうかあんた達は人気者だもんねこのくらいの注目浴びるの普通ですよね。 なんて考えていたらいつの間にか教室に着いていたらしい。 …ここまでこけたりして怪我もせずに来られたのは奇跡だな。 はぁ,と息を吐いてカバンを机に置いた時。 「ちょっと,何であんたがあの二人と一緒に登校して来てんの!?」 「昨日一緒に帰ったっていうのも聞いたんだけど!!」 「しかも痴漢から助けてもらったんだって?羨ましい!!」 …クラスの女子からの質問攻め。 分かってた。 分かってたけど,やっぱり…ウザイ。 ってか,痴漢の事はどっから知ったんだか。 (ハァ…。) という事で私は。 「まぁ,色々あって。」 と当たり障りのない返答をした。 だが。 「色々って何!?」 …やはり彼女達は納得がいかないらしい。 ま,そりゃそうか。 「簡単に言うと,あいつらと¨たまたま¨一緒に帰ったり登校してきただけ。」 もちろん私は¨たまたま¨をかなり強調して言った。 たまには嘘も方便よね。 「そうなの?」 まだ納得してなさそうな顔をしながらも,私相手だしありえない話ではないからか彼女達は去っていった。 はぁ…。 おもわず重たい溜息を吐いてしまう。 「クスクス…幸せ逃げるよ?」 「!理恵!」 後ろから聞こえた笑い声に振り向くと,そこには誰もが認める美少女が立っていた。 黒髪ストレートでモデル顔負けのプロポーションな彼女は田山理恵。 私の中学からの親友だったりする。 .
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