翼、降り立つの巻。

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歩く歩く歩く。 ただひたすら歩く。 この一本をずっと歩く。 いつになったらこの森を抜け出せるのか? そんな疑問が頭の中でグルグルと駆け巡っている。 しかし、熱い...。 なんだ? 今は冬じゃないのか? あぁでも冬なら木に葉は付いていないか。 なら夏か? いや、でもこの森で目を覚ます前は白い息が出るくらいに寒かったはずだ。 あぁもう考えるのはよそう。 ただでさえ熱いのに知恵熱なんて出したくないよ。 「あぁ、水が飲みたい...」 切実にそう思う。
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