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バイトはコンビニの店員をしている。
慣れればそんなに難しい仕事でもない
客で困る事は多々あるが…
時給が安い所が少し痛い
それなりに入って時間帯によれば結構いくけど。
このコンビニでバイトしているのには理由がある
1年前まで通っていた高校の近くにあるから。
高校の時、特に俺と仲のよかった3人の内の1人が後輩なのだ
どこか抜けてて
危なっかしくて
目が離せない。
俺達の弟の様な存在。
ボケっとしているせいか、からかう奴や馬鹿にする奴がいるから尚更、心配になる。
なにかあった時に
近くに居てやれれば
なにかしらしてやれるんじゃないかと、俺は思う。
ティリリリ………
「いらっしゃいませ~」
店に入店する時に響く音が聞こえ、挨拶をする。
「……おはよ、朔ちゃん」
噂をすれば……みたいなタイミングで来たのは俺の弟の様な存在のアイツだ。
「おー、おはよう達巳。眠そうだな?」
「眠いねぇ~…今日は何にしようかな…」
「ちゃんと食えよ?じゃないと、背のびねぇぞ」
「わかってるよ~……朔ちゃんは僕の保護者かなにかなの?」
「いや先輩兼友達としてだな……」
「あーはいはい!」
ふふっと達巳が笑う
こんな何気ないやりとりが楽しくてここのバイトをしている。
あんまり喋ってると怒られるから仕事しなきゃいけないけどな…
人のことは言えないが
ほそっこいコイツを見ると
ちゃんと食っているのか本当に心配だ……
「……なぁに?店員さんはお仕事しなきゃダメなんじゃない?はい、これ」
そういいながらパン2つにカフェオレをレジに置いてきた。
「こんなんで腹膨れるのか?」
「うん、お腹いっぱいになるよ」
「本当かよ…俺だったら無理だな…」
「これでも量結構あるんだよ意外と」
ピッピツと品物をレジに通していく。
「ふーん……会計は330円になります。袋にお入れしますか?」
「はーい、あ、いらない!」
「500円をお預かりします。170円のお釣です。お確かめください。……じゃ、学校頑張ってこいよ!」
「うん、ありがと!じゃね!」
達巳は釣りを受け取ると
コンビニに出ていった
今日は達巳の学校が終わる時間まで居ないから
朝しかこうやって絡めない
バイトが終わったら暇だから
少し出かけようと思う。
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