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翌日の朝。
僕は珍しく寝坊した。迎えに来てくれた母さんに起こされやっと目が覚めた位だ。
「ほら、秀。いつまで寝てるつもりなの?早く起きてしたくしなさい」
「んゞ…?ああ母さん。おはようございます」
「おはようございますじゃないですよ。もう少しでお昼なんだから」
「えっ…もうそんな時間?」
「そうですよ。分かったなら早く顔でも洗って目を覚ましてらっしゃい」
「はい、今したくします」
そう言ってバタバタと僕は支度を始めた。そこに検診道具を持ったひなたさんがやって来た。
「秀くん起きた?入るわよ…おはよう秀くん。よく眠れたようね」
クスクスと少し笑いつつ僕に言って来た。
「お察しの通り」
「秀がいつもお騒がせをしてるみたいで、主人共々ご迷惑をおかけしております」
「いいえ、とんでもありません。秀くんいい子ですし、黒澤先生には本当に頭が上がらない位助けていただいております。そんなに心配なさらないでください」
「そうですか」
「したく終わりました」
「じゃあ、最後にいつもの三点検査と点滴したら本当に今日は終わりだから」
「はい」
「それでは秀、私は下に荷物を持って、手続きをとってますから」
「はい、母さん」
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