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しばらくして、ピピピッ、と計り終えた音がして、ため息が聞こえた。 「帰る…。お前も帰りなさい。熱、あるんでしょ。」 「へ…?!何でわかったの?」 「最初から勘づいてた…。でも、言いそびれた。 鞄持ってきた…はい。」 そう言って渡された鞄には全ての物がキチンとしまわれていて…おそらく、入れてくれたんだろう。 「菱田も帰るんでしょ?先生に言った?」 「言った。」 「そう…。んじゃ、帰ろ!」 と言って強引に一緒に帰るようにした。 のは良かった。 会話がない! 帰り道に聞こえるのは鳥の鳴き声、車の音…。 誰か…誰でもいい… 会話をくれ!!
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