--2--

9/9
前へ
/42ページ
次へ
…静かだ…。 耳に入る時計の音…。 ここは…一体…… 「……?!…あれ、ここは…?」 「…起きた…。」 「へ?!」 額に冷たい物が当たって、目が覚めた。 上体を起こすと、横には菱田が座っていた。 「ここ…私の家。倒れたから連れてきた。」 「あ……ありがと。」 礼を言ってから時計を見ると、もう6時を過ぎていた。 外を見てみても、もう暗い。 (確か…帰ったのって午前中だったよな…? てことは…結構長い間寝てたんだな…。) 沈黙が続く中、俺の腹がぐー…と鳴った。 何だか多少恥ずかしくなって、俯いた。 「…ふ…飯、食べるか。」 「え?あ…うん! …あ、家に連絡入れるわー。」 「じゃあ…作る。」 そう言って、菱田は下ろしていた髪を1つに纏めた。 電話をかけて、俺は家に連絡をした。 終わった後、まだ作っていたから手伝いをした。 作り終わった料理は、見てても美味しそうだった。 食べたら凄く美味しくて…何度も飯をおかわりしてしまった…。 久々に、楽しい夕食の時間を過ごせた。
/42ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加