59人が本棚に入れています
本棚に追加
「ノート…か?」
さっきは気付かなかったが、暗闇に目が慣れたからだろうか。
仕舞い忘れたと思われるノートが一冊。
無造作に机の上に置かれていた。
表紙には何も書かれておらず、仕事関係では無いことが分かる。
しかし、だとしたら。
「何のノートだ…?」
仕事に関係ないなら、あくまで個人の持ち物だ。
例え部下の物だからと言って、勝手に中を見る訳にはいかないのは分かっている。
分かっているが。
「き…気になる…」
あのフロワードが仕事以外で何か残すとしたら、一体何だ?
あいつに趣味があるという話も聞かないし、そもそも趣味に興じる程の自由時間があるとも思えない。
「フロワードは秘密主義者だからなぁ…」
もし仮に趣味があったとしても、他人に話す筈が無いだろう。
最初のコメントを投稿しよう!