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「あーーーーーーーん」
「自分で食べれるから」
たまりかねて口を挟むが。
「あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
「いただきます」
威圧感に負け、箸にのせられた玉子焼きを頬張る。
「美味しいですか?」
首を少し傾け、俺の顔を覗き込む彼女の顔は実に満足そうで、
「……はい」
こんな羞恥プレイを強要される俺は控えめに頷くのが精一杯です。
「良かったです。じゃあお次は……」
ピクニックに出かけているかのように楽しげな彼女。
「はい、どうぞ。あーーーん」
周りのくすくす笑いが大きくなっているような気が。
あーあー、きこえない。
と、その時『カシャ』というどこかで聞いたことがある電子音が。
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