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ダメージを受けたMOBが
ドロップ品を
残して消えて行く。
がらがらっ、と音を立てて
物が落ちて行く中、
強い風が巻き起こる音がした。
‐「･･････！
回、逃げるぞ！」
彼が見た先にあるのは
補助スキル"シルフウィンド"
を発動したマキシミン。
移動速度を上げ、
更にスタミナを消費しなくなる
便利な補助スキルだ。
「この！
逃がさないわよ･･･っとお！」
彼女は、手に持った杖を
器用にくるくると回して
何かを詠唱し始めた。
･･･"メテオストライク"だ。
‐「こら･･･
それは周りに迷惑が･･･」
彼が止め様としたその時、
逃げ始めていたマキシミンが
何故か彼女の方へ
駆け寄って居た。
「･･･きゃあ！」
猛スピードで近付き、
一太刀浴びせた後
直ぐにまた去って行った。
‐「"スキキャン"･･･
対人戦に慣れて居そうだな。」
相手が詠唱の最中に
攻撃を喰らわせ、
そのスキルを中断させる
"スキルキャンセル"。
「･･･雑魚の癖に
許せなーい！！」
攻撃を喰らった彼女は
ぴんぴんとして居て、
直ぐに起き上がった。
「ほら、行くよブルー！」
‐「･･･はいはい。」
辺りに散らばる
ドロップ品を蹴って、
目標の去った方向へ
駆けて行った･･･。
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