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喧嘩したあの日から、ずっとメールがこない。勿論、電話も。
喧嘩の原因は俺にあって、何ていうか、俺がリストカットしてたのがばれた。
まぁ、普通そんなことしてたら、軽蔑するよね?あの人もそうだった。
結局は、俺が悪いんだけど。でも、耐えられなくて。
弱い俺はカッターを握った。最初は、怖かった。
「このまま死んだら、逢えなくなるなー」とか色々考えた。でも、腕から流れる血を見てたらそんな考えどっかにいっちゃって、リストカットを繰り返した。
辛いことがあったら、そうしないと自分が潰れてしまいそうだった。
そうやってあの日もカッターを握ったとき、あの人に見つかった。
冷たい視線が今も忘れられない。口には出さなくても「汚い」って言われてるみたいで、俺は何も言えなかった。
1分位、そうしてたのかな。あの人は俺から視線を逸らした。
「次、そんなことしたらお前切るから。」
覚えとけ、ってそれだけ言って部屋から出て行った。
俺、捨てられんのかな。
1人部屋に残された俺は、暫く床に座り込んでいた。
それから、最初に言った通りメールも電話もこない。
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