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「ぎゃあぁぁあ」 12番の左腕は裂けて、血が水捌けのいい校庭の土に吸い込まれて行った。このレーザー銃は動脈を探し当てて、血管を破裂させるらしい。動脈は身体中にあるから、当たった時点でゲームオーバー。あとは大量出血で死ぬって言う、皮肉なルール。 「………狂ってる」 エネルギーを詰め直している先公の後ろ姿を眺めながら、俺は呟いた。 12番はのたうちまわり、最後に立ち上がった挙げ句、糸が切れたように崩れ落ちた。 号泣する女子。嘔吐する男子。 まさに地獄絵だ。 「ロン君………」 愛里がしがみついてきた。細かく震えている。泣いているのだ。 「愛里………」 何もできない。こんなに人生の中で悔しい思いしたのは初めてだ。 俺は愛里をギュッと抱き締めた。 「最後まで希望を捨てるな。明るくないお前はお前じゃないよ」 「ロン君………」 もう一回しがみつかれた。勘弁してくれぇぇー。ショックと首が上下に振られてどうにかなりそうだー……。 「ありがとね」 ウィンクして愛里は元の場所に戻った。 第一関門ぐらいはクリアしねーと、愛里に恨まれるな。 頑張るぞ………。
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