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教頭がそう言い放ち、校長と一緒に校舎に帰ろうとした。―――その時だ。
「ふざけてんじゃねぇぞ!」
一人の生徒が校長の前に立ちはだかった。名前は……知らん。上級生の名前なんかいちいち覚えてられるか。
「こんな糞ゲーなんか今終わらせてやるよ」
親指を地面に突き立てる動作をした。もちろん校長に向けて。
「………君はこのゲームの秩序を乱すようだ。消えてもらおう」
ポケットから手を出さずに整然と答える校長。
「いい加減にしやがれ!死ねー!」
その生徒はバタフライナイフを出すと、校長に切りかかった。
パンッ!
乾いた音が響いた。ゆっくりと崩れる不良。
「な………」
口をパクパクさせながら不良が倒れた。
「残念だったね。私が拳銃を使えなかったら、君は勝てたのにね」
ポケットには穴が開いていた。恐らく拳銃がある。
「スーツが一着ダメになってしまったな…」
校長は何やら後ろから出てきた二人の軍人に、ゴニョゴニョ言っているが、俺には聞こえてしまった。
「あいつを焼却炉に入れて始末しなさい」
軍人はうなずくと、不良を引きずりながら、赤々と燃える焼却炉に着いた。
校庭からは、焼却炉がよく見える。もちろん全生徒の視線は軍人に向いていた。
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