1.輝と心優

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―心優と潤に気持ちを伝え、僕たちのわだかまりはすっかり消えた。 それから、潤にはこう言われた。 心優が好きなのは本心だが、同じように僕と涼汰のことを大切に思ってる。 今のままの関係が好きだから、付き合うとかはない、と。 改めて、潤の寛大さを知った。 そしてそんな潤と親友である自分が、少し誇らしくもなった。 今は涼汰を含め、4人で楽しい日常を送っている。 僕は思う。 夏の約束を、今果たさなくては。 「ねぇ、みんなはあの約束覚えてる? 夏休みは守れなかったけど、今度4人でどこか遊びに行こう。」 「もちろん!」 3人とも、笑顔で返してくれる。 「じゃあ、山でキャンプな! 楽しみにしてたのに、結局今年は行ってないし。」 この涼汰の提案で、季節外れのキャンプをすることになる。 幸い、山はすぐ近くにある。 その週の土日で行くことになった。
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