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「俺も久しぶりだから間違ってるかも知れん。それでもいいのか?」
「いい」
そうか。なら早速説明するか。
「冬休みに鶴屋さんの別荘で双六をやっただろ?
あれの進化版みたいなもんと考えてよかった筈だ。
ただ金の概念があって最終的に金を一番多く持ってた奴の勝ちだ」
「どうしたら増える?」
「マスに色々書いてあるだろ?
止まったマスによってお金を貰える。まあ減ることもあるがな。」
他にも色々説明していると長門が一つのマスを指差した。
「これは?」
「それは結婚マスだな。
この車に自分のと違う色のピンをさせば結婚できる。
そして他のプレイヤーからお祝いとして金を貰えるんだ」
「結婚…」
そう呟いた長門の瞳はどこか輝いているように見えた。
「結婚がどうかしたか?」
「子供は二人がいい」
「まあ子供が増えればそのぶん金が貰えるしな」
「一姫二太郎」
「?」
長門は子供が好きだったのか?
「ま、まあルールはこんなもんでいいだろう。後はやりながら分からないとこがあれば聞いてくれ」
「分かった」
「こらそこ!こそこそ話してないで準備を手伝いなさい!」
振り返るとハルヒが腰に手を当てて睨んでいた。
「長門、ハルヒも怒ってるみたいだし手伝いに行くぞ」
「分かった」
「キョン、早くしないと死刑よ!」
「へいへい。」
やれやれ。せっかちな団長様だ。
「…作戦失敗。彼にはもっと直接的な表現が必要」
「ん?長門何か言ったか?」
長門は静かに首を横に振る。
気のせいか。
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