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「はっ!はぁ今日は…走ってばっばっかだぁ!」
できるだけ遠くへと走ってきた小春は小さな花屋の前で立ち止まり息を整えた
「あーもー畜生…なんか解らねぇけど泣きたくなってきた…」
そう呟いて花屋の隣の自販機でコーラを買って一口飲んだ
すると……音を立てて花屋の扉が開いた
………カランカラン―………
『あれ…?お客さん…かな?』
中から出て来たのは二十歳くらいの眼鏡を掛けた優しそうな男だった。
「あっ―と俺お客じゃなくて―……」
小春は慌てて男性にそう言ったすると持っていた缶を落としてさらに慌てた。
『フフ……君は慌てん坊なんですね、』
それを見ていた眼鏡の男性が口元に手を添えて、くすくすと笑ってハンカチを差し出しながらそう言い放った。
………笑われた……恥だ…そして手がべとべとだ。
恥で顔を朱に染めながら礼を言ってハンカチを受け取った。
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