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救急車で病院に運ばれる途中で目を覚ましました。
軽く頭を打っていただけなので、病院でレントゲンを撮り、簡単な処置でその日は帰りました。
次の日は仕事どころではありません。
休みを貰い、近くのお寺に行きました。
ワラにもすがりつく思いでお祓いをお願いしたのです。
その時の住職のお話です。
亡くなった赤ちゃんの親はお葬式をあげていない。
その為、亡くなった場所から離れる事が出来ず、成仏も出来ない。
僕の心に付け入る隙があったので、僕について来てしまった。
住職さんの薦めで、住職さんとすぐに店に向かい
赤ちゃんが亡くなったトイレでお経をあげて貰いました。
懸命に成仏を願い、僕も手をあわせました。
住職さんは「もう大丈夫」と僕の肩を叩きました。
すっかり肩が軽くなり、住職さんをお寺に送った後
店に戻って仕事をする事にしました。
その日の深夜です…
恐らく、赤ちゃんが亡くなった時刻でしょうか…
店内が一瞬暗くなりました。
照明である蛍光灯の電圧が弱くなった様な感じです。
次の瞬間…
オギャア!オギャア!オギャア!オギャア!オギャア!オギャア!オギャア!
赤ちゃんの泣き声が爆音で店内に響き渡りました…
店内ミュージックの有線が数秒間、赤ちゃんの泣き声に変わったのです…
店にいる誰もが凍り付きました…
あれは赤ちゃんのサヨナラだったのでしょうか…
それとも…
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