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僕「もしもし!?○か!?」
○「…」
僕「無断欠勤の事はいい!」
僕「○何してたんだ!?皆心配していたぞ!親御さんも!!」
○「…さむい」
僕「!?…○今どこだ!?」
○「……暗い」
僕「おい!大丈夫か!?」
プツッ…
…ツーツーツー
僕は即座にリダイアルしましたが、…電波が届かない場所におられるか…のアナウンス。
…寒い?…暗い?
脳裏に開かずの間が出て来ました。
しかし、そんなはずはありません。
○が居なくなった日に、開かずの間を見に行きました。
僕がネジ止めでドアを封印したままです。
窓も無い密室で唯一の出入口は外から塞がれているのです。
…もし中に居たら?
僕は電話から異常な予感を感じました。
すぐに事務所に戻り、電動ドライバーで再び開かずの間のネジを外しました。
中はやはり真っ暗でしたが、奥の和風個室の扉が閉まっていました。
○はこの中にいる!
…と直感しました。
ドン!
僕「○!いるのか!?」
ドンドン!
僕「おい!○!!!」
半泣きになりながら扉を叩きました。
○からの返事はありません
僕は扉をよじ登り、中を見ました…
!!!
○が居ました!!!
便所の片隅でうずくまっていました!
中に飛び降り、○の顔をライトで照らしました。
○の両目の眼球は別々の方向に向き、
口からはヨダレが垂れています。
僕「…〇!?」
〇「さむいくらいさむいくらいさむいくらい…」
完全に正気を失った○を引きずり、外に出ました。
すぐに救急車を呼び、親御さんに連絡しました。
○はそのまま入院しました。
警察も事情聴取に店に来て、全従業員の話を聞きました。
後日、親御さんから店に連絡があり、○を辞めさせてほしいと言われました。
○がその後、回復したかどうかはわかりません。
親御さんから二度と店から関わらないで欲しいと、念をおされています…
この事件について…
社長から話を聞きました。
あの開かずの間のトイレは
カラオケ店になる前のスーパーの店長が首を吊って自殺した場所で
カラオケ店に改装する際に取り壊そうとした作業員が次々と事故に遭ったので
そのまま封印したという事
今現在、カラオケ店舗は潰れてドラッグストアになっていますが、
まだ開かずの間は残されていました。
中古物件に開かずの間があったなら
絶対に開けないで下さい。
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