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「じゃあサーヴァントを倒せば戦いは終わるってことだね…」
「まぁサーヴァントを倒して勝利する…なんてことを選ぶなんてのは普通は有り得ないけどな」
「え?どういうこと?」
「んまぁその質問に答える前に先にサーヴァントの説明からしちまおう」
その方が絶対にわかりやすいしな。
「簡単に言えばサーヴァントってのはマスターが聖杯の力を与えて召喚する“使い魔”の総称だ」
「つまり私のアルフみたいに自分で作るんじゃなくて何処かに存在してるのを無理矢理喚び出すってこと?」
「まぁそうだな。と言ってもサーヴァントはみんな聖杯を欲しがるし利害が一致してるから反逆ってのは基本的に有り得ないけどな。さっき説明したが令呪もあるしな」
「なるほど…じゃあ今回の任務は私とアキラが各々サーヴァントを召喚して協力して戦ってくってこと…」
「いや、それは違う」
するとフェイトは驚いたような表情になった。まぁそりゃ当然だわな。
「どういうこと?」
「フェイトがマスター。オレがサーヴァントとして聖杯戦争に参加して勝つ。それが今回の任務の内容だ」
「ええっ!?でも私令呪ってのもないし魔力の繋がりもないし、なによりアキラを召喚したわけでもないし…!」
フェイトはとても驚いてるようだな…。はぁ、まったく今回のことはかなり異例だから説明するのも疲れるぜ…。
「その点は大丈夫だ。令呪なんかなくてもオレは裏切らないしわざわざ確認してくる相手も居ないし、魔力の繋がりはオレ自身で膨大な魔力があるから必要ない。召喚についても他者が召喚したサーヴァントを使用しちゃいけないなんて決まりはない。まったく問題なしだ」
フェイトをマスターとし、オレがサーヴァントとなりて敵を討つ。それがオレが導き出した結論だった。
「…わかった。覚悟を決めるよ。私はこの戦いに絶対に躊躇しない。諦めない。アキラと一緒にこの戦争を戦い抜く」
眼には、まるで火の様に輝く決意が感じられた。
……台詞はオレからしてみれば正直赤面だったが。
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