-FoF Episode 1-

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「それで…他はなんか質問あるか?」 「じゃあ次は…『聖杯戦争』ってなんなのか…詳しく教えて欲しい」 任務=聖杯戦争だからな。任務内容を教えるのと同じ感じだな。 「数百年前から冬木市で繰り返されている、さっき説明した『聖杯』を巡る争奪戦のことを『聖杯戦争』っていいんだ。聖杯に“選ばれた”7人の魔術…魔導師が各々『サーヴァント』とともに最後の一組になるまで殺し合って、生き残った一組が聖杯を獲得出来るってのが聖杯戦争だ。まぁ基本的に何やってもいいんだけど一般人に魔導師の存在が漏れるのを防ぐために、魔術教会と聖堂教会から派遣された監督役が戦いを監視してるんだ。…とまぁこんな感じ」 フェイトはやはり神妙な面持ち、といった表情をしている。…まぁ当然だろう。 「勝つには…絶対に殺さなきゃいけないの?」 「いや…そういうわけじゃない」 「どういうこと?」 「参加する敵の魔導師を戦闘不能にすればいいだけだ。サーヴァントを倒すか令呪を全て使わせる、って手段があるな」 「令呪?」 「サーヴァントのマスター(主人)がサーヴァントに対して三回だけ強制的に従わせることを可能にするマスターの証みたいな刻印だ。まぁ令呪を使えば自分のサーヴァントに死ね、なんて命令をしてもサーヴァントは逆らえない。さらにこの令呪ってのは聖杯の無限大な魔力を使ってサーヴァントを律してる。つまり令呪を上手く使えば、その令呪から流れる膨大な魔力を使って一時的にサーヴァントの能力を飛躍的に高めたり、通常なら不可能な行動…たとえば遠く離れた場所への瞬間移動みたいな真似も可能だ。んでまぁ令呪がなくなるとサーヴァントが制御出来なくなり、自分のサーヴァントじゃなくなってしまう。それと同時に令呪がなくなるってことはマスターの証がなくなる。つまりマスターじゃなくなるってことだ。聖杯は霊体だ。そして聖杯は霊体であるサーヴァントにしか触れられない。でも令呪がないからサーヴァントもいない。つまり令呪がなくなったら聖杯を獲得出来なくなるってわけだ。逆もしかり。サーヴァントを倒して消滅させれば同じく聖杯を獲得出来ないってわけさ。ちなみにサーヴァントはぶっ殺しても死体は残らないで消滅するだけだから遠慮なく殺ってもいいんだ」
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